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10年保証の落とし穴

「住宅性能保証制度」とは財団法人住宅保証機構が「住宅完成保証制度」「地盤保証制度」とともに住宅の建設、購入が安心して行えるように制定された制度です。
「登録業者が最長10年間保証します。
そのために、工事中現場審査に合格した住宅に保証書が発行され、万が一の修補費用を保険でサポートする制度です。住宅品質確保促進法にも対応しています。」とあります。

要点をピックアップすると…

  • ・万が一、多額な補修費用がかかる保証事故が発生しても、確実に保証を受けられる。
  • ・業者が倒産しても、補修費用から免責金額10万円を除いた額の95%が保険金等として支払われる。
  • ・利用するには、登録業者を選ぶだけでよく、手続きは登録業者が行う。
  • 専門知識の乏しい購入者に安心を与え、住宅建設と購入を促進するすばらしい制度のように思えます。

ホームページを見ると、何が起こっても10年間は保証してもらえるかのようです。

しかし…
2008年1月21日の某ニュース番組の特集によると、ことはそう簡単ではなさそうなのです。
この番組の特集では、ある一人の男性が、地震があれば倒壊の恐れもある欠陥住宅を買わされた悲劇がレポートされていました。
住宅は外壁・内壁のヒビ、ヒビからの雨水が中に入り悪臭、窓や建具ドアなどの開閉の不具合、風呂場の流しの水が廊下に流れる、など家の傾きを原因とするいくつもの欠陥が見られます。
欠陥の原因は、軟弱地盤の地盤沈下。
経験不足か手抜きかのいずれかにより、家の中心の柱が硬い地層に達しておらず、家の中心部分が沈下しているといいます。
裁判になったのですが、途中で工務店は会社を解散。
しかしこの工務店は「住宅保証制度」の登録業者だったので、住宅保証機構が保証してくれるはず、と男性は思ったのです。
しかし番組によると、地盤沈下を予想し得なかった工務店の重大な瑕疵による欠陥なので、保証はできないという回答がなされ、保証金額は戻ってこないということなのです。
(一部正確さにかけるかもしれません。)

どういうことでしょう?

「すべてについて保証するものではないことは保険の仕組みからも当然だ」、という回答があったようです。 テレビに映されたパンフレットには確かに、そのような文面が記載されていました。
しかし、ホームページもそうですが、イラストや太字で大きく訴えている部分では、「安心」ばかりが強調され、但し書きはほとんど目に入りません。 住宅保証機構の文書回答によると、説明は登録業者がするべきで、機構にはその責任はないということです。
(この財団法人住宅保証機構という団体は国土交通省の役人が天下りで役員についている団体なのだそうです。この手の団体にありがちなように、個人の名前や顔は一切出てきません)

しかし、地盤沈下を予想し得なかった工務店の重大な瑕疵による欠陥なのだから保証できない、とはいったいどういう意味なのでしょうか。
専門家ではない購入者側が、瑕疵を予想し、防ぐことが難しいから、保証制度ができたのではないのでしょうか?
登録業者に依頼する場合、詳しい話を聞いておくことをぜひお勧めします。
しかし事前に言質をとっていても、その登録業者が倒産したら、保証機構は「うちはそんなこと言っていない」といい逃れられるかもしれません
法律が制定されても、保証を実施する現場の機構の匙加減で保証はばっさり切られる(?)ということなのでしょうか。

この登録制度は数年後に義務化されるといいます。
家が傾いても住宅保証機構だけは磐石だということでしょうか。